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受刑者が過ごす居室の内部=2024年11月1日、愛知県みよし市の名古屋刑務所、小玉重隆撮影

 受刑者が買えるお菓子の金額、500円から700円に――。物価高を理由として、刑務所内のルールが今年から変更されている。「食事内容が悪くなっている」など、物価高の影響を訴える声は、お菓子にとどまらないという。

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 法務省によると、受刑者は日常の態度が一定以上と評価されると、「優遇措置」として、自費で購入した菓子を食べられる集会に定期的に参加できる。その際に購入できる菓子の金額は、内規で上限500円と定められていた。

 しかし、受刑者からの訴えが届いたのに加え、弁護士や地域住民ら外部委員が就く「刑事施設視察委員会」からも金額の見直しを求める提言があり、同省は700円を目安にするとの通達を出し、今春に運用を改めた。

 刑事施設視察委員会は、刑務…

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